落ち込み女がはまった本たち

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zoom RSS 参考にならない「本当は不気味で怖ろしい自分探し」

<<   作成日時 : 2010/10/09 13:08   >>

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自分探しのガイドとしては、全く役に立たない本。期待させるようなタイトルが恨めしい。

日常のなんでもない裂け目の記述と、そこから連想された小説風の断片からなっている。作者と同じセンスを持つ人には興味深いのだろうが、私には「進学校の男子高校生の考えそうなことだな」としか思えなかった。

小説風の断片の主人公は、全て作者の分身、こうであったかもしれない自分なのだろうと思われる。女性もまじっているが、一人暮らしで特に女性特有の立場というわけでもない(そのうちの一人は朗読をするだけで性的な興奮がまじるんだそうだ――げんなり)。

例えて言うと、私にとって自分探しとは「この植物に花を咲かせたいがどうしたらいいのだろう」という気持ちだ。しかし、この本は、土を掘って植物の根っこをチョロっと見てみて何やら悦に入っているように見える。努力に値するほどたいした花は咲かないという指摘でもなければ、花を解体してみせるのでもないし、肥料の汚さの話でも、咲かせようという欲で元も子もなくすという話でもない。

思わせぶりだけに終わりそうなこの本で何度も出てきて最後をしめるのは、如何に著者が自分の持つ言い難い感覚を表現するかという話だった。自分独自の感覚を表現できなければ自分が存在する意味がないのではないか、と昔深刻に悩んでいたという。何かが違う。周囲には既に重要な人物として扱われている上での悩みに見える。

…進学校の男子高校生は、やはりうらやましい。

著者の悩みは、他人の文章を書きうつしたり仕事で忙しくしているうちにほぐれていき、こだわるほど自分の個性に価値はないという身も蓋もないことに救われ、落ち着いたようだ。とても単純で真っ当だが、そこに行きつくには人それぞれに曲がりくねった細道を行くしかないのだろうな。


追記:
・Web草思で連載されていたときのタイトルは、「不確かな「わたしたち」」
・刊行記念対談をみつけた。http://www.soshisha.com/book_wadai/39kasuga/index.html


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